<ロータリー万葉50首>


由布山の歌

 今夕は、姉妹クラブ湯布院RCとの合同例会ができますことを心からよろこばしく思っております。平成7年9月に姉妹クラブの協約締結ができ、平成8年1月27日には初の合同例会を開くことかできました。日ごろのクラブ活動奉仕の交換もでき、その夜は親睦例会をもってほんとうに両クラブ会員がすばらしい心の結ぴ合いをしたことが昨日のことのように脳裏に浮かんで参ります。

 また第二回の合同例会と親睦の夕べが実現できましたことは、両クラブの今後の発展と団結にきっと大きな成果をもたらすことが期待されます。桜も只今満開、かつて万葉人が盃に花びらを浮かべて飲むという風流なみやび方をしました。私たちもそれにあやかって今夜はゆったりと親睦交流を深めようではありませんか。当クラブでは会長の時間にロータリー万葉50首を紹介解説しています。今回で37回目になりますか、湯布院の皆様方が見えている会で、万葉集の由布山の歌をとりあげなくて、なんの花のかんばせかあらんやです。由布山の歌は万葉集に4首詠まれています。そのうちの3首が歌碑に建てられています。そのうちの一首は次の歌です。

 未通女(おとめ)らが放りの髪を木綿(ゆふ)の山
          雲なたなぴき家のあたり見む

  

 由布山は「木綿」と書きました。木綿のことではありません。ユフは楮(こうぞ)の木のことです。紙の原料になるのですが、当時はこの楮から布を造ったのです。あのあたりは楮が多かったので、木綿の郷、木綿の山と呼ばれたのです。「放り髪」とは、結婚するまでの娘の髪型、真中から二つに分けて両方の肩まで垂した型。処女の髪型です。それを結うた(木綿)とかけたわけですから結婚したことになります。結婚すると髪を上にマゲを結うのです。だから、これは結婚しだちの妻になります。その新妻を家に残して男は旅に出て、この由布山のあたりを通りながら新妻のいる家のあたりをふり返りふり返りしています。由布山はすぐ霧や雲がかかって家をかくします。そこで、どうか雲よ家のあたりを見たいから隠さないで一一という意昧の歌です。
 新妻への心づかいが迫ってくるようないい歌ですね。由布山は、東西両峰に分れてまさに放りの髪の形をしているではありませんか。


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